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住宅ローンを組むなら頭金2割必要?それともフルローン?

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住宅ローンで悩むことっていろいろありますよね。

以前は、変動金利か固定金利か選ぶときの私なりの考えを書きました。

私が変動、固定を決めた次に悩んだのが、頭金を入れるかどうかでした。

「頭金が2割あったほうがいい」とよく言われますが、本当に必要なのでしょうか。

 

結論から言うと、我が家は頭金は必須じゃないと考え、フルローンを選択しました。

諸費用は自己資金から支払いましたが、それ以外には一切自己資金を出していません。

そう決めた理由について振り返ってみます。

頭金が2割あると安心?

「住宅を買うなら頭金が2割はあったほうがいい」というのはよく聞く話です。

では、実際に住宅を取得した人はどれくらい頭金を入れているのでしょうか。

国交省の調査結果(平成29年度住宅市場動向調査)によると、実際に住宅を初めて取得した人の自己資金比率は以下のようになっています。

  • 土地を購入した注文住宅新築: 22.5%
  • 分譲戸建:21.4%
  • 分譲マンション:32.9%

実際に住宅を取得している人の多くも「頭金2割」を実践していると言えそうです。

頭金を入れるメリットは?

頭金を入れるメリットとして

  • ローン審査に通りやすい
  • 金利が優遇されやすい

ということをよく聞きます。

そのとおりだと思いますが、借入額だけですべてが決まるわけではありません。

頭金を入れなくても審査に通るし、優遇金利も変わらないという人にとっては、これだけでは頭金を入れる理由にはなりません。

 

他には「総支払額が減る」ともよく言いますね。

たしかに、借入額が低ければ支払う利息が減るので、その分総支払額が減りそうです。

しかし、本当にそうなのでしょうか。

フルローンのメリットは?

今はとにかく低金利です。

変動金利で最優遇金利を受けた場合、0.5%前後でローンを組むことができます。

これに対し、住宅ローン控除では年末残高の1%の税金が還付されます。

発生する利息より還付される税金のほうが大きいのです。

そのため、むしろ頭金を入れずにローン金額が大きくしたほうが有利になるのではないでしょうか。

 

たとえば、4000万円の物件を買うとき、頭金なし・頭金20%(800万円)の2パターンで比べてみます。

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あくまでも単純計算ですが、頭金を入れないほうが4万円戻ってくる額が大きくなります。

しかも、住宅ローン控除は10年間続くので、10年間合計で毎年4万円×10年間=40万円近い差が出そうです。

総支払額は大きく変わらない

もう少し詳しくみてみましょう。

ローンを組むと、実際には借入額に応じた手数料(多くは、借入額×2.16%)がかかることがほとんどです。

この手数料を考慮してもう少し詳しく計算してみます。

  • 物件価格:4,000万円
  • 金利:0.5%
  • 融資手数料:融資額の2.16%
  • 返済期間:35年

10年経過後の総負担額は下の表のようになります。

    頭金なし  頭金800万円
頭金 ¥0 ¥8,000,000
融資手数料 ¥864,000 ¥691,200
10年経過時の総返済額 ¥12,460,080 ¥9,968,040
10年後のローン残高 ¥29,276,238 ¥23,421,001
合計(総負担額) ¥42,600,318 ¥42,080,241

この総負担額から10年間の住宅ローン控除合計額を引くと下のとおりです。

頭金なし 頭金800万円
¥39,186,218 ¥39,349,041

手数料を考慮しても、頭金なしのほうが16万円程度有利な結果となりました。

ただし、10年間で16万円程度なので思ったよりは小さい差です。

 

また、

  • 途中で金利が上昇した場合
  • 物件価格が4,000万円を越える場合
  • 住宅ローン控除を満額受けられない場合

など、フルローンにとって不利な条件があれば、逆転する場合もあるでしょう。

 

以上のとおり、個々の借り入れ条件によって、頭金あり・なしどちらの総支払額が少なくなるかは変わります。

少なくとも「頭金があれば総支払額が減る」と言い切ることはできません。

我が家はフルローン

我が家は、頭金あり・なしの両方で仮審査を申し込んだところ、優遇金利を含め審査結果はどちらの場合でも同じでした。

そこで、総支払額を試算してみました。

  • 物件価格:4700万円
  • 金利:0.5%
  • 融資手数料:融資額の2.16%
  • 返済期間:35年
  • 受けられる控除は年間40万円まで(長期優良住宅の認定を受ける予定なし)

この条件で、頭金なしと頭金700万円を比較したところ、頭金を入れたほうが10年間で3万円ほど支払額が少ないという結果になりました。

しかし、我が家はフルローンを選択しました。

頭金を入れたほうがほんの少しとは言え有利にもかかわらず、頭金なしにした理由は3つです。

1.手元に資産を残せる

返済額に大した差がないのであれば、手元に残しておいたほうが安心と考えました。

予想外の出費に備えることできますし、その分、保険を削ることができます。

2.資産運用で逆転可能

10年間で3万円程度のとても小さい差だったので、この程度なら頭金分を手元に残して自分で資産運用すれば確実に逆転できると考えました。

たとえば、700万円を年利0.1%の10年もの定期預金に預けた場合、10年後には税引き後で705万円以上になります。

どんなに保守的に資産運用をしたとしても10年間で3万円を越えることは簡単です。

3.団体信用生命保険

住宅ローンを組んだほとんどの人が団体信用生命保険に加入していると思います。

住宅ローンを組んでいる人が死亡すると、ローンがチャラになるという仕組みですね。

万が一私が死んだ場合(笑)、頭金を入れないことで家族にその分多く遺すことができます。

まとめ

「頭金2割」が半ば定説となっていますが、現在は低金利のおかげで金利負担が少ないので、頭金あり・なしどちらが有利かは一概には言い切れない状況になっています。

なので、これから住宅ローンを組もうとする人は、最初からどっちにしようと決めてかかるのではなく、頭金あり・なしの両方で仮審査に申し込んでみるべきです。

仮審査の結果をもとに返済計画をシュミュレーションしてみると、見えてくることがあるはずです。

どっちを選んでもそこまで総支払額に大きな差がないという場合は、頭金をなしにして手元に資産を残しておくのが、個人的におすすめです。